不動産
日本の富裕層の特徴としては、ご資産に占める不動産の比率が非常に大きいことです。これは、日本の国土が狭いことと、バブルの崩壊までは戦後一貫して不動産価格が上昇してきたこと。また、不動産投資利回りが安定的であり、相続税評価額も低く評価されること等が挙げられます。富裕層にとっては資産ポートフォリオの一部としては掛け替えのない資産クラスといえます。
ただし、日本の富裕層の方々の不動産投資・管理の状況をみてみると、国内不動産、それもご自分の住居地近くの限られた地域への投資のみを行っていることが一般的です。また管理においては金融資産や実物資産等とは分けて、不動産単独で管理しようと考えている方が非常に多く、物件管理はしていても、本当の意味での包括的な不動産資産管理は行われていないのが実情です。
もしお客様が“個人として”事業的な規模(5棟、10室以上)で不動産投資をされていらっしゃるのなら、お客様の不動産管理をされている不動産管理会社の担当者の方に、「不動産管理会社を作った方が良いのだろうか?」と質問をしてみてください。
もしお客様が“不動産管理会社を作っており”不動産投資をされていらっしゃるのなら、お客様の不動産管理をされている不動産管理会社の担当者の方に、「うちの会社は、土地保有特定会社にあてはまらないだろうか?」と質問をしてみてください。
担当者の方が、お客様の質問にちゃんと答えられれば、貴方の不動産はある程度ちゃんと資産として管理されているということがいえます。ただし、「不動産管理会社を作った方が良いか等は税理士に聞いてください。」とか、「土地保有特定会社ってなんですか?」と担当者の方が答えたならば、お客様の不動産は物件の管理はされていたとしても、不動産資産管理は全くされていないということです。直ぐに管理方法を変えることをお考えください。
不動産投資
これまで金融ポートフォリオの分散投資はされていても、不動産についてはお住まいのすぐ近くの物件に投資するというのが一般的でした。これは賃借人の出入りに伴って物件の状況を自分で判断して修繕や新家賃を決めたいということが背景にあります。ただし、不動産投資が大好きで、資産運用の殆どが不動産運用というような方を中心に、東日本大震災の後には、不動産についても地域分散を図る傾向が出てきています。これは、大企業がデータセンターを地域分散して作ることにより大地震に対応したいという考え方に通じています。また、投資対象は日本国内に限らず海外不動産に投資しようという動きも出てきています。将来的な経済成長を買うという意味で東南アジアを中心とした発展途上国への投資及び、節税・相続対策としての米国等への投資です。
不動産は投資対象のアセットクラスとして、株式、債券、商品などと比べられると共に、相続税評価額が、他のアセットクラス(時価評価される)と比べて大幅に低く評価されるために、相続対策として保有するという一面も持っています。賃貸不動産やタワーマンションを保有することにより相続税評価額を大幅に引き下げることができます。また海外不動産を活用することにより大きな減価償却を取ることができますので、個人が購入すると所得税を圧縮(減税)することができますし、資産管理会社が購入することにより資産管理会社の相続税評価額を圧縮することも可能です。
不動産資産管理
せっかく不動産資産管理会社を作っても、土地保有特定会社と認定されると100%純資産法で評価されることになり、相続対策という意味では不動産管理会社を作ったことの意味が無くなってしまいます。しかし多くの不動産管理会社は、関与している不動産資産管理会社の資産比率などを調べもしないで、「相続対策としては不動産を持つことです。不動産を買い増ししましょう。」などということばかりいっています。多くの不動産を保有しているお客様にお会いしても、取引のある不動産会社からも、税理士からも土地保有特定会社について聞いたことない方がほとんどでした。
弊社の考える不動産資産管理とは、①物件管理として、一般的な不動産管理会社が行っている物件管理である家賃管理、苦情処理、清掃とゴミの整理、簡単なメンテナンス、賃借人の出入りに伴う修繕と新賃貸人の募集活動はもちろんのこと、長期修繕計画の作成、賃貸人を増やすためのリノベーション計画の作成等も行うべきです。また、②資産管理としては、物件の収益性の管理、地域の家賃状況との比較、金融ポートフォリオとの比較、資産管理会社をお持ちのお客様には、資産管理会社の資産全体に占める土地の比率及び将来的な土地比率の推移予想を行うことです。(このことにより土地保有特定会社に特定されることを回避していきます。)
弊社は日本の富裕層の皆様が正しい不動産運用をされるためのお手伝いを推し進めて参ります。
ウェルスプランニング株式会社